防音室
オイルパステルは見つかりました。
T のサックス練習室(2畳ほどの軽防音室)の段ボール箱にスケッチブックと一緒に。。。
野菜と一緒に財布を冷蔵庫に入れてしまうような私だから、
しまうとき考え事をして、そんなことをしてしまったんでしょう。
久しぶりに入った防音室は窓のない壁に絨毯が貼ってある。。。
各地の転勤から札幌に戻って、貸していたこの家に戻れたのはおととしの8月。
2人でいらなくなった絨毯を外で切って貼ったんです。
あのとき、あなた具合悪かったでしょう?
でもだからこそなにかやらずにいられなかったんだよね。とてもよくわかる。
一人で捨てようと外に丸めておいてあった絨毯を広げて・・・
私が「どうしたの?」って聞くと「音楽室の壁に貼るんだ」ってムスッとして答えた。
『勝手に捨てるな…』と怒っているみたいだった。
私が手伝うとうれしそうな顔になったっけ。。。
あなた真っ白なつらそうな顔してたから中に入ってもらって、DIY好きの私が外で絨毯を切りました。
それを2人で貼ったよね。重かったっけね。たくさん鋲を使ったよね。
でもあなた、すごく嬉しそうだった。それが私には嬉しかった。
でも絨毯貼ってから防音室使ったの1回だったね。
練習室がつくりたくてこの家を建てた。ま、それだけじゃないけど。
でも建ててすぐ入院…手術。1年で転勤。
ほとんど使えなかった。
神様はこの家を良しとはされなかったのかもしれない。
あなたの練習はいつもすごかった。3時間はやっていたよね。
押入れとかクローゼットに向かって消音器をつけて。。。
フルボリュームでは吹けなかったけれど、ロングトーンにサブトーンの練習。
そして私にはわからないスケール練習。しかも全調で同じスケールを吹いていた。
「何のスケール?」って聞くと、
「昔の教会旋法だな…この音をO度どうこうするとドミナント…ここをO度どうするとなんとか…」
私にはさっぱりわからなかったけど、目を輝かせて説明してくれました。
古いミサ曲に通じるスケールなんだそうです。
T のアドリブは「コルトレーンに似てる」ってよく言われたけど^^;
でもコルトレーンの何千分の一かは同じ練習をしていたと思います。
アラビア音階みたいな不思議な音使いとか、本当にかっこよかったよ。
あなたはなんでも楽しんで一生懸命でした。
私には手が届かないほど立派だった。
失ったものの大きさと愛おしさがつのって、先に進めないと思い込んでしまうときがある。。。
ホストクラブにはまったりあらゆる罪に落ちる人のことも、今は気持ちがわかる。
そうせずに済んでいるのは、多分私が不精なだけだと思う。
また私も大なり小なり落ちている。。。(男性関係ではありません…念のため…^^;)
でもアルコールの習慣から断ち切られていたことは救いでした。
神様は私を見捨てない。。。その信仰だけが本当の慰め。
ただ癒えるときを待つということは容易いことではないね。。。
私はみじめ。。。今はそう書かせて。。。
明日は礼拝。
また新しい霊の糧(かて=食べ物)をいただこう。
by widow-motokichi
| 2009-01-17 11:41
| 思い出